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ハバロフスク駅で出発を待つロシア号。
ロシア号は約2時間遅れて到着しました。インツーリストのトランスファーの係員のおかげで、自分のコンパートメントまで無事に着くことが出来ました。いよいよ出発です。まずは、イルクーツクまでの3,340kmの旅で、順調に行けば約56時間30分(2泊3日)で着きます。ちなみに、ハバロフスクとイルクーツクの間には2時間の時差があります。シベリア鉄道を途中下車せずに乗り通す人もいるでしょうが、列車内に乗客用のシャワーが無いため、シャワーを浴びる目的もあり、シベリアのパリと呼ばれるイルクーツクで降りることにしました。 |
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朝のスコヴォロディノ駅。
一晩かけて1,218km走って来ました。雪もなく天気も良さそうです。シベリアの朝の空気は肌を刺すような冷たさですが、かえって気持ち良く身が引き締まります。スコヴォロディノからはバム鉄道(上図、シベリア鉄道の上の黄色い線)につながる列車も出ています。バム(BAM=バイカル・アムールの略)鉄道は、基本的に外国人の立ち入りは許可されておりません。この鉄道の建設目的は、極東地域への輸送力増強とシベリア鉄道がイルクーツク以東国境沿いを通っているため軍事的に弱く、それを補うことにあります。1984年にシベリア鉄道のタイシェットから極東のソビエツカヤガバニ(港町)間の4,247kmが開通しました。 |
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車両を点検する車掌。
ロシア号は1車両に2人の車掌が乗務しており、24時間体制で交替勤務をしています。受け持ち車両の全ての仕事が任されいると同時に強い権限も持っています。車掌の多くは女性で年輩の方が多い感じがします。この車掌さんは結構なお年の方で、すごく親切にしてくれました。2人用のコンパートメントを利用していたのですが、同室者がいない時で私が部屋から離れる時など盗難防止のために、鍵を締めておいてくれたりして気を配ってくれました。ロシア号の車掌は、1ヵ月の半分をモスクワ・ウラジオストック間の往復連続乗務につき、残り半月間を休養するという勤務体系になっているそうです。鉄道の好きな人には良いかも知れませんが、一般的に特に年輩の女性にはきつい仕事かも知れません。 |
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食堂車。
極寒の地を走る列車の食堂車の排水口が凍り付いています。食堂車の食材は途中様々な駅で補給されますが、時には小さな駅で地元の人達から仕入れている時もありました。夜、食堂車の営業が終わると車両の出入口の鍵は締められてしまうので、通り抜ける事が出来なくなりますから注意して下さい。 |