サンモリッツ駅に停車中のベルニナ急行。
ベルニナ急行は、ベルニナ・アルプスの山々を見ながら、約2時間30分かけてイタリアのティラノまで下って行きます。普通の車両の他に、無蓋車風の黄色い展望車も途中の駅まで連結されています。ユーレイルパスも使えます。

ベルニナ線はアルプスの高地を走りますが、長いトンネルは無いので車窓より素晴らしい景色をじっくり堪能することができます。

草地や岩山が続き、森林限界を越えた所を走って行きます。アルプスの奥深くまで入ってきました。ベルニナ線の峠の駅オスピツィオ・ベルニナ（標高2,253m）を越え、アルプ・グリュムを過ぎると、列車はイタリアのティラノ（標高463m）へ向かって下って行きます。

高地から一気に下ってきた列車は、ポスキアーボ湖の畔を走ります。この辺りは、スイスの中のイタリア語圏になります。車窓の風景もスイスやアルプスと言ったものと違い、イタリア風なものに変わってきました。

ちょっと珍しいオープン・ループ線を下ります。この後、列車は平地をただ走り続けます。国境手前の駅カンポコローニョを過ぎると、線路脇に監視所が見えます。いよいよイタリアに入ります。

ティラノ駅。
ホームを出る所でパスポート・チェックを受けます。係官がわざわざ事務所に行きパスポートの査証ページに入国のスタンプを押してくれました。駅舎を出るとイタリアです。街並みにスイスの面影はありません。気のせいか陽射しが強く暖かく感じます。駅舎を出るとすぐ右手にイタリア国鉄の駅があります。ミラノまで約2時間30分で着きます。