フルカ峠の新フルカトンネル（全長約15,400m）に入ります。新フルカトンネル（標高1,564m）は1982年に開通しましたが、それ以前は、さらに上の旧フルカトンネル（標高2,160m）を越えていたとのことです。旧フルカトンネル線では車窓よりローヌ氷河が見えたとのことです。フルカ峠は地中海と北海とを分ける分水嶺になっています。

新フルカトンネルを抜けると、幾分標高を下げながらアンデルマットに向かいます。

アンデルマット駅（FO）。
アンデルマットでひと休みした氷河急行は、今度はオーバーアルプ峠越えに挑みます。目指すは、氷河急行のルートの中で1番高い地点・オーバーアルプパスヘーエ（標高2,033m）です。急勾配のラックレールを右に左に蛇行しながら登って行きます。

アンデルマットの眼下には、スイス国鉄のゲッシュネン駅がかすかに見えます。アンデルマットの下をサン・ゴッタルド・トンネルが貫いており、スイス国鉄が南はミラノへ、北はチューリヒ方面に走っています。アンデルマット（標高1,436m）からゲッシュネン（標高1,106m）に向かって降りて行く急勾配の線路があるのには驚かされます（通常に旅客運転されています）。