テクニカルプライズ合格へのアドバイス



石打丸山スキー場の実際のテクニカル検定
知識 テクニカルの受験とは?
何年も受からない!?
効率のよい練習とは。
スキー環境が重要。
動画を見るにあたって。

斜面 種目 作成日
整地 大回りその1 H15.12.31
大回りその2 H19.01.28
中回り H18.02.28
小回りその1 H16.01.06
小回りその2 H18.01.14
小回りその3 H19.01.07
小回りその4 H20.02.10
不整地 大回り H19.08.12
小回り H16.04.12
総合斜面 フリー 1級と同じ


検定のTOPに戻る



更新履歴

第1回作成 随時更新 知識
第2回更新 H15 12/31  整地大回り編
第3回更新 H16 01/06 整地小回り編
第4回更新 H16 04/12 不整地小回り編
第5回更新 H18 01/14 整地小回り編加筆
第6回更新 H18 02/28 整地中回り編
第7回更新 H19 01/07 整地小回り編加筆2
第8回更新 H19 01/28 整地大回り編写真追加
第9回更新 H19 08/12 不整地大回り編追加
第10回更新 H20 02/10 整地小回り編加筆3




▼知識▼


○テクニカルを受験する技術とは?

 まずテクニカル合格というものはどれくらいの技術レベルなのでしょうか?
 単純にどこでもかっこよく滑れる技術・・・・。といってもピンときませんよね(笑)
 ここでは自己判断ができる基準を設けたいと思います。
 テクニカルを受験するということは当然1級を持っているわけですが、
 どこのスキー場で1級を再受験しても絶対に余裕で合格できる!という技術です。
 テクニカルに合格した後、難しくて有名なスキー場で1級を落ちるなんてことはありえません。

 また、テクニカル合格は生はんかな努力では難しいということを肝に銘じて望んでください。
 それは年間滑走日数30日以上を数年に渡り確保するぐらいの努力です。
 スキーと限定せず、スポーツと捕らえた場合、年間10日ぐらいで劇的な上達を望むのは厳しいと思います。
 「そんなの一般の人じゃできない!?」 と思った人も多いはず。
 ここから先は一般人の域を出た技術の習得と思ってください(^^; 
 スキー指導員の資格を持っている人でさえ、テクニカル合格はとても難しいのです。
 言いかえると「指導者でさえなかなか受からない資格に挑戦する」ということです。

 ただ、やはり年間30日以上滑るのはかなりの難関ですよね・・・。
 年10日しか滑れないから「合格できない」なんてことは決してありません。
 シーズンオフトのレーニングの取り組み方でシーズンの上達が大きく変わることも付け加えておきます。
 時間はかかるかもしれませんが、少ない滑走日数やシーズンオフを効率的に練習して上達をすることが大事です。


一番上へ



○何年も30日以上滑っているのに合格できない!?

 そのような方は今の滑り方を大きく改善しなければいけません。
 ほとんどの人は1級のプライドがあり、その現実を受け止めることができず改善することができません。
 厳しい言い方ですが、1級までは自己流でも受かるという事実を受け止めるべきです。
 自分の「滑りやすい滑り方」と、求められる「力強くて見ていて安心感のある滑り」が食い違っている可能性が高いかも。
 また、滑走日数が多くなると仲間も滑りに対して指摘をしてくれることが少なくなっているに違いありません。
 30日以上を3年間続けて合格できない場合、今の滑り方や考え方を基本から根本的に変えるべきです。
 最初は、鉛筆や箸の持ち方を変えたような違和感があるかもしれません。 でも継続すれば必ず変わります。

一番上へ



○効率よく練習するためには?

 スキー場にいくたびに必ず自分の滑降シーンを仲間にビデオ撮影してもらうことです。
 どんなスポーツでもビデオ撮影を活用している人ほど上達は早いはず。
 テクニカル受験をするほどの技術を持っていれば、自分で自分を分析することが一番の勉強になります。
 しかもそのビデオはスキー場で見て終わりではなく、家のパソコンでコマ送りで再生して見るぐらいの意気込みです。
 別にそこまでやらなければ受からないというわけではありませんが、ビデオ撮影は合格への絶対条件です。
 もちろんオフトレなども同じことです。

一番上へ



○スキーを正しく習得できる環境があるかないかが重要。

 ここでの環境という話は滑走日数ではなく「どういう環境で滑走しているか?」ということです。
 基礎スキーというスポーツは、タイムや得点ではなく、空手の型のように「見た目」を採点されるという所がミソ
 とにかくかっこよく滑れないといけないのです。
 しかし一人で滑っていても「自分がどういう風に見えているのかがわからない」のです。
 最悪なのは勘違い。「自分はうまく滑れている・・・」 こうなると上達が遅くなってしまいます・・・・。
 正しく自分を評価してくれる人と沢山一緒に滑ることで、少ない滑走日数を有効に扱えるのではないでしょうか?

 随分昔作った初心者向けの部屋ですが「スキー上達のテクニック」の部屋も参考にどうぞ。


一番上へ



○テクニカル合格アドバイスの部屋の動画を見るにあたって。

 実際の現役テクニカル(管理人がほとんどです)がモデルとなって滑っています。
 テクニカルを合格した直後よりは多少上手になっている動画もあるかもしれませんが、
 「テクニカルの滑り」
には間違いありませんので、テクニカルの技術はこれぐらい・・・という目安にしてください。
 皆さんが自分自身をビデオ撮影したことがあればその映像と比べてみるといいかも。
 その辺りは参考になると思います。 
 またひとつの動画で10MB近くある物もあるのでブロードバンド回線で閲覧ください。


一番上へ


▼整地大回り▼
H15 12/31記述
H19 01/28写真追加



H15 12/31記述分

動画を見る場合はここをクリック  (撮影場所:尾瀬岩鞍 エキスパート下部 斜度20度 モデル:管理人)

ロングターンに限ったことではないですが、1級とテクニカルの違いは「板の走り」です。
板の走りってなんぞや?という方は、テクニカルを受ける前に勉強しましょう。
(走りについてはここの最後の辺りに書いてあります)
一応カービングと呼ばれる運動は1級合格時点で、技術点の合格をもらっているわけですから
それをいかに鋭く磨き上げていくかが課題となります。
ちなみに動画の滑りが実際に検定だとしたら「75点」「76点」ぐらいだと思います(自己分析)

内足について
よく耳にするのが内足を使うという言葉。
自分は内足を使っていないといったら嘘になりますが、そんなに意識をしていません。
動画を見てもわかると思いますが、今流行のシルエットと従来型のシルエットの中間のような感じです。
最近のスキー板を履いてハイスピード大回りをすると、どうしても内足が邪魔になります。
その結果内足をたたむことになるのですが、外足の「すね」「もも」と内足が平行になるほど内足を傾けるということは
至難の業です。
結論として必然的に内足を使わなければならなくなります。しかしそれ以上はテクニカルレベルでは必要ないと言え
ますので内足に意識を取られ過ぎて外足が疎かにならないように注意してください。


動画の一部を連続コマ送りにした物↓↓

@ A B後傾気味・・・テクなんてこんなもんです
Cしょぼい(笑) D外足首が伸びきってしまっています× 参考:渡辺一樹デモのCと同じポジション SJ11月号より

※渡辺一樹デモの写真で著作権の問題があれば削除いたします。

静止画にすると自分の悪いところが本当によく見えます・・・(涙)

まずこの連続写真の悪いところの分析
ポジションが悪いのはわかりきってるので真似をしないようにしてください(^^;
本来ならばB以降もっと外足の足首を曲げて「すね」をもう少し前に寝かせていないといけない・・・。
運動要素的には重心の落とす方向がおかしいですね。落下方向に重心を運べなかった結果、足首が伸びてしまったということです。
更に付け加えれば、足首が伸びることによって外腰が開いてしまい不必要な外向が発生してしまっています。
(※渡辺デモと比べると一目瞭然です)
その結果C〜Dで本来はもっと内側に向けたい上体も遅れてしまっています。
これらは1級プレイヤーにもとても多いミスです。気をつけてください。

次に真似をしてほしいところの分析
C〜Dにかけてポジションが悪いなりにしっかり(?)と谷回りのポジショニングを作っています。Dの写真では板のTOP側のエッジを
使ったターンの始動準備が完了しています。D以降の滑りは谷回りとして検定員にアピールできると思われます。 
テクニカル検定ではいかに谷回りを早く作れるかがポイントとなります。

ここの3つの連続動作がいかにスムーズに表現できるかで得点が大きく変わる

次にターンとターンの継ぎ目が重要となります。
ターン終了からニュートラルに入り次のターンの谷回りにスムーズに移る。 
ここの3つの動作で板を加速させるという動きを見せるとかなり得点をアップさせることができるでしょう。;
動画の中でも速度に乗ってきた最後の方の2ターンぐらいは加速しているところが少し見られると思います。
ポイントは板と体がクロスオーバーする瞬間です。
上記写真の一番左のターン後半の写真は板が足元に帰ってこようとしている動きに対して、遠心力と筋力で
耐えている状態です。
その足元に戻ってこようとしている力を解放すると板が体の真下に勢いよく戻ってきます。(上記写真の真中)
戻ってきた勢いを殺さず、体の下を通過させ次のターンのポジションまで板を一気に動かします(上記写真一番右)
板の反動を利用してクロスオーバーをすると、瞬間的に加速しているように見える切り替えができるというわけ。
この動きは技術選手権で柏木選手などのロングターンで顕著に見ることができます。

ロングターンのポイント
@谷回りをしっかりつくる。
A切り替えで板を加速させる。


この2つのポイントをしっかり練習してください。


一番上へ

----------------------------------------------------------------------------


H19 1/28写真追加

モデル:管理人

解説はまたそのうち。

@右手あがってまーす。 A B
C D E
F G


上記連続写真の動画はこちら




一番上へ


H18 2/28記述
▼整地中回り▼


動画@を見る場合はここをクリック  (撮影場所:ルスツリゾート 斜度25度ぐらい モデル:管理人)
動画Aを見る場合はここをクリック  (撮影場所:ルスツリゾート こっちも斜度25度ぐらい モデル:管理人)

動画@は比較的大きなターンの中回りです。 それに比べ動画Aの方が少しコンパクトな中回りです。
@でも問題ないと思いますが、検定ではAの方が得点が高いと思います。
(すいません、ビデオテープの調子がおかしく短めの動画となってしまいました)

しかし中回りというと微妙ですね・・・・。
大回りでもないし小回りでもない。それ以外は全部中回り? さて、どうしましょう?

いろんな人に話を聞くと中回りのイメージというのは人によってだいぶ違うようです。
ある人はR11〜R13ぐらいの板で大回りをすればそれが中回り。なんて人もいます。

もちろんそれも正解です。

ただR13ぐらいの1本の板で受験している人の大回りはどうなっちゃうの?と当然なるわけで・・・。
このような話をまとめると履いている板(サイドカーブの違い)によって、滑っている感覚が変わる種目
とも言えるかもしれません。

大回り用、小回り用の板で滑った時に共通に感じることは
ターン前半に外足が雪面を捕らえたら、できるだけ早めに内傾角をとれるような板の角付けを行い、
板を大きくたわませて大回りするイメージ
です。
(この時板の角付け角度より体が倒れると内倒になってしまいますので注意)


動画を連続写真にした物です。(なにげに大回りでも注意する所は同じです)

ポイントは、深い角付けを早めに行う必要があるということです。
瞬間的に板がずれないポジションで板の大きなたわみを作れるように練習をしてください。

個人的にはサイドカーブのきつい板で、大回りの要素をコンパクトに滑るとクイックな中回りが
表現できるのでは?なんて思っていますが。

さて、中回り総括
@板の操作技術は基本的に大回りと同じ。
A大回りのMAX角付けを早めに作るか作らないかで大回りと中回りの違いが出る。
B小回り用の板の方が中回りは表現をしやすいかも?



一番上へ


▼整地小回り▼
H16 1/6記述
H18 1/14加筆
H19 1/7加筆



H16 1/6記述分

動画を見る場合をここをクリック  (撮影場所:尾瀬岩鞍 エキスパート下部 斜度20度 モデル:管理人)

続いてショートターンです。ここでもロングターンに続き板の走りについて触れて行きたいと思います。
テクニカル検定やクラウン検定でのショートターンは従来型のショートターンで上手であれば問題ないと思います。
(この動画がうまいかどうかは別として・・・) サロモンdemo10パイロット2V R17.5で撮影
私の経験からして昔ながらの小回りだけを上手にできる人は多数しっていますが、最新の小回りだけを
上手にできるという人はあまりいません。 
最新のテクニックが上手な人は従来型の閉脚小回りも抜群に上手いです。

その辺りを勘違いされて、カービング小回りばかり練習している人はコブが滑れなかったりします・・・・。
(不整地小回りの逆捻りの項を参照)

スキー検定でのアピールポイントはスキー大会と違い、技術の到達度をうまく表現することで点数が伸びます。
ですから確実な「回転弧」「重心移動」「左右バランス」「安定感」「板の動き」などを表現することが大事といえます。
そうなると、カービングショートよりも、ひねりを少し使ったナチュラルスタンスのショートターンが表現しやすいと思いますよ。

@ A
B C外足軽いな〜(T_T)

上記の4つの写真を見てください。 重要なのは、板の進む方向に腰(重心)がついていく動きです。
この動きを踏まえて次の写真を見てください。

@A
B C完璧な内倒です

黄色いウエアは私がテクニカルにははるか及ばない1級だった時のショートターンを偶然にも同じコースで撮影したものです。
当時の写真はB〜Cにかけて板だけが先に行ってしまい腰(重心)が取り残されてるいのがよくわかると思います。
ショートターンはB〜Cの重心の落とし方でターンの美しさの大半が決まってしまうと言えるでしょう。
ずばりテクニカルのショートターンはここ(重心が落とせるか?落とせないか?)ができるかできないか?
とも言えるかも・・・。そしてこの重心の落とし込みが板の走りにつながるというわけです。
さて、黄色のウエアのCの次はというと・・・・。
重心がおくれて(後傾)暴走気味になりスピードを抑制するために、板を大きく横にして制動動作をするしかなくなります。
コマ送り画像はこちら
1級プレイヤーにとてもありがちなミスです。 気をつけてください。

次に軸の取り方を解説します。
最近ではあまり聞かなくなった言葉ですが、あえて使わせていただきます。
ショートターンには「2軸ターン」と「1軸ターン」と呼ばれる2種類があります。(下記図参照)



どちらがいいとは言い切れませんが、見栄えのよいのは2軸の滑りです。
1直線に並んでいるポールをくぐるように滑るイメージか、2列にならんでいるポールを交互にくぐるように滑るイメージかの違いです。
最近のカービングスキーでは軸を大きくとることが容易に可能となったため、2軸の方が点数をかせぎやすいように思えます。
最初の動画はR17.5といった緩めのサイドカーブですが問題なく2軸を表現できています。しかしサイドカーブのきつい板の方が
軸を表現しやすいので板をロング用とショート用で2本持っている人はアドバンテージがあるかもしれませんね。

下記の動画は「2軸の滑り」と「1軸の滑り」の違いがよく出ています。※「小回りで回転弧を作ろう」の部屋にある動画です。
「弧のある滑りが2軸」、「弧のない滑りが1軸」です。
軸の違いの動画を見る


ショートターンのポイント
@重心をしっかり落とし、板だけを走らせない。
A1軸と2軸のどちらの滑りでも表現できるようになる。


この2つのポイントをしっかり練習してください。


一番上へ

----------------------------------------------------------------------------

H18 1/14加筆分

2年前に記述した時とスキー板の形状は大きく変わっていませんが滑り方は結構変化したと思います。
ある時期は、小回りでかなりのワイドスタンスを取り入れたりするのが流行ったりしましたが、一般の人には実現不能
なぐらい高等な技術だったかと・・・・。

しかしカービングスキー技術が更なる習熟を向かえ、小回りの滑り方が大きく変わってきたといえます。
いち時期のワイドスタンスではなく閉脚気味〜ナチュラルスタンスで、カービングスキーの性能をいかそうというスタイルが
注目されはじめ1級〜テクニカルぐらいのスキーヤーでも頑張って練習すれば実現可能だと思えます。
その滑りを検定時にうまく発揮できた人ほど、高得点を出せるのではないでしょうか?
(※別に上で紹介している滑りでも、検定は問題ないと思います)

さて、その小回りとは?

@ 内股関節で内スキーに乗る(瞬間的) A 内足を回転軸に外スキーを前にすすめる B この辺は外スキー荷重
C 外スキーがそのまま内足に変化中。 D 内股関節で内スキーに乗る(瞬間的) E 内足を回転軸に外スキーを前に進める

使用板:アトミックST11 160cm モデル:管理人 撮影時期:H18年1月

H16年記述した時の小回りとの違いは、重心の運び方が大きく異なります。
履いている板の違いもあるのですが根本的に滑りの種類が違うと考えて構いません。

外→外へと重心を移動していた滑りに対して、内→外→外からそのまま内→外という動きです。(大回りと同じかも)
前回は体の下から板を離さないで滑っていたのに対し、板を腰下から大きく離して内傾角を作ってターンをしています。
(内や外と書いていますが、実際はずーっと両足荷重です。配分の多い方を書いています)

この滑りで意識することは、外スキーを前に進める動きが大切です。
感覚というのは人によって、表現が違うので適切かどうかはわかりませんが
内股関節で内スキーに乗り込んだ状態を作り(これは瞬間的です)、それを軸として外スキーを前に進める(走らせる)。
外スキーを前にすすめる時は、内スキーを支点にコンパスが円を描くように外スキーを操作します。

実際は落下していたり、内傾角があるので、内スキーが支点になってるようには見えません。
言葉で時間的な物が伝わりませんが、内スキーに乗り込んでいる感覚は瞬間的です。
私のような一般スキーヤーレベルでは内足を長く意識すると外足が軽くなってしまう傾向があります。

また個人的に思うのですが、この操作は今の流行のようなもので05-06年度では主流かもしれませんが、
数年後は滑っているシルエットは同じなのに、SAJが教える操作方法が変わるなんてことよくあります。
(毎年いろいろ考えないとSAJも教えることがなくなっちゃうだろうね)
あくまでこの操作方法は参考と捕らえるのがいいと思います。また、長野県連が一生懸命指導しているようです。

練習は急斜面だと難しいと思いますので、20度ぐらいの斜面で練習するのがよいかと思います。
この滑りの解説がいいか悪いかは不明ですが、小回りでも滑りのパターンをいくつも持っていると、どんな斜面が設定されても
検定はばっちりですので練習する価値はあると思います。


一番上へ


----------------------------------------------------------------------------


H19 1/7加筆分


1年前に記述した小回りの内容ですが、自分なりの解釈が整ってきた(変わってきた)ので更に加筆いたします。
(個人的な感覚を書いています。当然人それぞれの部分もあるので「ふーん」という感じで読んでください

さて最近のSAJでは「中心軸運動感覚」と「2軸運動感覚」という言葉が使われるようになってきました。
ただしH16年に書いた小回り項の1軸、2軸の使われ方とはちょっと違っていて
「外スキー主導の滑りを中心軸」「両足、内スキー主導を2軸」と呼んでいます。
しかしこれは教科書を作る上での言葉使いです。実際のところは
「従来からある外向を強く取る滑りを中心軸」「外向を減らす、もしくは限りなく小さくしたカービング的要素のある滑りを2軸」
というような扱いと捕らえた方がわかりやすいかもしれません。
ただし、外向が全くない滑りなんていうのは実際の所存在しないと思うので「中心軸」と「2軸」の境目は切り分けることができず
「どっちよりの滑り」という表現が適切
だと思います。

ここまできたらお分かりだと思いますが最近は「より完全な2軸に近い滑り」がもてはやされるのは言うまでもありません。
また、H18年に書いた小回りの時とも感覚がまた変わってきたことも加筆を思い立った理由でもあります。

動画や写真の仕様
使用板:アトミック LT11 170cm R16.5 、尾瀬岩鞍女子国体沢コース上部 、撮影時期:H19年1月 (1ファイル約3MB)

動画@:2軸運動感覚ゆっくり版 (荷重方向が常に板のTOP方向の滑り=外向が少ない滑り)

動画A:中心軸運動感覚 (荷重方向が常に斜面の真下方向の滑り=外向が多い滑り)

動画B:2軸運動感覚スピードアップ版

動画C:2軸運動感覚スピードアップ版その2 (八方尾根 黒菱ゲレンデ)

まずは外向を少なくした小回りをゆっくり滑る練習(動画@)です。
一昔前は「外向がない=ローテーション」だったのですが、今はこれがOK(^^;
ただし、外向がないターンにもかっこよく見える条件があります。
その条件とは「丸いターン弧が表現できていること」と「ターン後半に板が加速すること」だと思います。
(その場でクルっと回ってしまったり、板の動きが止まってしまうのはNG)
動画@を参考に練習をしてください。

下のコマ送りはちょっと重いので初回の表示に時間がかかります。ご了承ください。
動画@のコマ送り 動画Aのコマ送り

@とAのスキー操作の違いは荷重方向です。
(小回り解説の一番上に張ってある動画(H16年1月撮影)は、もろAの滑り方ですね)

結論を先に言ってしまいますが、スキーに対する荷重方向というのは骨盤の向きで制御されます。
ですので荷重方向=骨盤の向き というルールが成り立つはずです(^^; たぶん。

動画@は完全ではないですが、腰と同時に板が回ることによって荷重方向が常に板のTOP方向に作用しています。
荷重方向=TOP方向なわけですから滑走性がよい滑りと言えます。
動画Aは斜面の真下方向に荷重をしています。しかし板は斜め前を向いているのでブレーキング動作が大きい滑りと言えます。
(胸の向きをみると、二つを比べやすいかも)

骨盤を板のTOP方向に向ける滑り方は、いろんな言葉(やり方)が存在します。
・骨盤を回す。 ・外腰を前に出す。 ・外スキーを前に進める。 ・内スキーをひく。 なにげにどれでも結果は同じです。
私が表現するんであれば「骨盤とスキーの正対関係を保てるように頑張る」です。
速くまわしても遅くまわしてもこの関係を保てばいいわけです。 ただこれも結果は上記4つと同じです。

板の荷重意識ですがいろいろ試した結果、個人的にはずーっと外スキー荷重意識です。内スキー操作の意識は持っていません。 
最初は内スキー操作という意識を持っていたのですが、速度が上がるにしたがって自分のような一般スキーヤーが
内スキーの意識を持っているとターンが間に合わなくなってしまいます。
そして、そのままスローダウンした滑りを表現しても内スキー操作の意識は必要ないと今回の撮影で実感しました。
動画@のゆっくりしたターンでも内スキー操作の意識はありません。(H18年に書いた時とはここが大きな意識改革です)

また、170cm R16ぐらいの板が表現しやすいように感じます。
アトミックST11(R11 160cm)と LT11(R16.5 170cm)の両方で試しましたが、ST11では板のたわみが感じにくくやりにくいと思いました。
変な話ですが、小回り専用系の短い板ではやりにくいんです・・・・。
これも人それぞれだと思いますが、短い板ばかりに乗っている人はたまに長い板に乗ってみるということも勉強になるかもしれません。


そしてスローでのターン練習をしたら続いてスピードアップです。

動画Bの連続写真
1.右外足時は外向が残り気味なんです・・ 2. 3.
4.内足に乗っているように見えます? 5.内スキーの意識はありません 6.骨盤と外スキーがいい感じで同じ方向です

スピードアップをしても基本的にはやることは変わりませんが、とにかく忙しくなります(笑)
なにげに1の写真は外向が残っていて失敗っぽいターンです・・・。(右外足時に外向が出てしまう癖があります)

上のコマ送りバラ写真を見てもらいたいのは「4」と「5」の写真。
俗に言う「内スキー主導」というポジションに見えませんか? しかし実際は外の意識しか持っていません
「じゃあ内スキーを使っていないのか?」というと「使っています」

???

私の中では内スキーが必然的に使われている感じで、内スキーを使わないとターンが成り立たないのです。
何度も言いますが、使っているという意識はありません。
ですので、結果が内スキー主導になるという結果論です。

バリエーション練習方法としては、内スキーを使う練習は当然「あり」です。バランス感覚がよくなりますからね。
ただ外スキーが使えないうちに内スキーを使う滑りは、上達するのに遠回りをしているような気もします。
自分の滑りのその辺を見極めて練習をしてください。 (個人的には外スキーをもっと練習していきたいと思います)

しばらくするとまた感覚が変わるかもしれません。そしたらまた加筆いたします。


一番上へ



----------------------------------------------------------------------------



H20 2/10加筆分

小回り編 その3です。

今回は小回りの滑り方のパターンについて触れてみたいと思います。
2009年2月現在、私の中には大きくわけて小回りは3パターン存在します。 それは・・・。
@従来からある滑り。
A左右の幅を大きく取り、カービング要素を大きく引き出す滑り。
Bターン全域で板をずらし続け、ターン中の雪面からの圧を一定にする滑り。

なにがどう違うのか!? 言葉ではさっぱりわかりませんよね。
では早速動画を見てみましょう。

@従来   A左右幅    Bターン全域一定




H17/8/12記述
▼不整地大回り▼

動画をみるにはここをクリック サンメドウズスキー場、 モデル:ターミネーター2の敵


不整地大回りというと、どのようなイメージをお持ちになりますでしょうか?

不整地の定義は「整地以外の斜面」。なので荒れている斜面で大回りをすれば不整地大回りになります。
しかし検定で使われる斜面は、不整地小回りのコブ斜面と同じ斜面設定が多々あるのが現状ですのでコブ大回りを覚悟して
おいた方が心の準備ができると思います。

まずは動画を見てください。動画同等であればテクニカル合格は問題ないでしょう。
思ったよりもゆっくりした速度で滑っていると思った方がいるかもしれません。
不合格の方は、もっとゆっくり滑っている可能性があります。ビデオ撮影で自分の現状と比較してみることをオススメします。

次に斜面のどこを滑るかですが、「コブ斜面のここの部分を通れ!」みたいな解説がよくあります。
しかし最初の1,2ターンは上から見て決められるけど、それ以降はその場で臨機応変に対応するというのがほとんどになるのが現状。
1度滑ったことのある斜面であれば、次も同じラインを通ることができますが検定などの一発勝負場合はそうはいかないですよね。

不整地大回りでの一番のポイントは、凹凸に関係なくターン弧を普段の大回りに近づけるということです。
凸があれば吸収し、凹があれば足を伸ばす、もしくはあえて飛びこしてしまう。 当たり前ですが難しい技術です。
この技術は難しい理屈ではなく慣れの差が大きく出るところです。不整地にどんどん入る癖をつけてください。

また別の視点からのアドバイスとして、整地低速大回りで綺麗にターン弧が描けない人などは不整地大回りが攻略できません。
いつでもエッジを立ててカービングで斜面に突っ込んでいくタイプのスキーヤーはちょっと荷が重い種目と言えます。

検定を実際に見ていると受験者の半分ぐらいは、弧を描けず斜面を斜めに横切って滑っているだけ・・・・・・・。
すなわちターンではなく斜滑降をしているように見えてしまっています。

図解すると・・・・。
※下記図は丸の位置とターン弧の通り道は特に考えて描いておりません

見栄えのわるいターン弧 見栄えのよいターン弧
ターンではなく、滑る向きを変えただけの滑り。
斜面を横切る滑りになってしまっている。
ターン弧を不整地の中でも表現している。
フォールラインをしっかり見せ落差をとった滑り。、


さて、もう一度動画を見てみましょう。

注目して見る所は、足場がわるい中でもターン弧をきちんと描いているところですね。

@右外足ターン終了 A切り替え B普通の大回りっぽいでしょ?
Cフォールラインをしっかり見せる D凹凸があっても吸収してラインを変えない E何事もなく通過


また、裏技ですがコブ斜面がない端っこでターンをするというテクニックもあります。(管理人も教えてもらいました(^^; )
この動画でも何回か、左側斜面のコブが小さくなっている所を縦に滑ってフォールラインを見せています。
これもある意味見せるテクニックですね。


不整地大回りのポイント

@カービング大回りのように飛ばす必要はなく、しっかりと速度コントロールをずらして行う。
A速度は違っても普段の大回りと同じようにターン弧をしっかり作る。
Bぎんぎんのカービング板ではなく、ずらしをコントロールできる板の方がやりやすい。




一番上へ



H16 4/12記述
▼不整地小回り▼

動画を見る場合をここをクリック  (撮影場所:川場 無名峰ダウンヒル 斜度20度ぐらい モデル:管理人)

不整地での演技は、まずジャッジに安心感を持たせることだと思います。
当然、攻めは必要ですが失敗しない程度で構わないでしょう。
大会と検定の大きな違いは、ライバルは他人か?自分か?ということで、検定はある基準を満足していれば
全員合格できるということです。
もちろんガンガンに攻めて成功すれば大きなプラス点となりますので、それはそれでよいかと思います。
(※不整地種目は検定と大会で採点のされ方が大きく異なるのも注意が必要です)
動画の滑りは、コブに対して丁寧にひとつひとつ処理を繰り返して比較的低速で降りていますので検定向けの滑りと言えますね。
この滑りではテクニカル検定では75点、少し甘くて76点がつくと予想されます。

この動画の中では2つの滑り方をミックスして滑っているのに気がついたでしょうか?
といっても、片方の滑り方は数回だけしか出てきませんので見つけにくいと思いますが・・・(^^;


一つ目の滑り方

1-@ 1-A 1-B
1-C 1-D 1-E
1-F 1-G 1-H





2つ目の滑り方

2-@ 2-A 2-B
2-C 2-D 2-E
2-F 2-G 2-H
2-I 2-J 2-K
2-L 2-M 2-N


違いがわかりましたでしょうか?

〜答え〜
ひとつめの滑り方は、板を完全に横ずらししながら降りています。
ふたつめの滑り方は、板のTOPをさげ弧を描きながらターンをしています。

ひとつめ
実は1-Hの時にコブの底に草がボーボーに出ており、ライン変更を急きょしたためスピードを抑えるため
こういう滑りになったのですが・・・。
コブの練習をする時の一番の基本はスピード制御です。
この滑り方は非常に有効ですので横ずらしを使ったスピード制御を覚えましょう。
この時の大事なポジションは、板の逆捻りです。
最近のスキーヤーはカービングスキーに頼りすぎてこのポジションが作れない人がかなりいます。

この写真は、私がコブを降りているところの後ろ姿です。
板のTOP方向と、腰から上の上半身の向きに注目してください。
このポジションがコブの中でスピードを制御するための基礎です。
しっかり整地でずらしながら逆捻りの練習をしましょう。

ふたつめ
次にTOPを下げる運動としては、2-G〜2-Iが非常にわかりやすいと思います。
自分はあまりコブを得意でないので、これでもTOPを下げるのが遅いぐらいだと思ってもらって構いません。
TOPを下げるという行為は、重心移動を前に持っていくことでやりやすいと思います。 
(というより重心を前に出せばTOPは自然にさがります)
ずらしの滑りがある程度できるようになった後、練習をするとよいのではないでしょうか?

次になにげに大事な腕の構えです。
@コブの頭にしっかりストックをつく。
A腕(こぶし)を体より絶対後ろに下げない。
B肘より前をなるべく水平に保つ。
(微妙な表現ですが・・・)
全部ストックに関係しますね(^^;
@は軟らかい雪だとストックがもぐってしまうので使えませんが、通常のコブ斜面では大事な動作です。 
ストックをしっかりつくことでリズムが保ちやすくなるメリットや必要に応じてブレーキとしても活用することができます。
ただしリングを前に突き刺すようにつくと反動で体が起こされてしまいますので、ストックはコブの頭になるべく垂直に
つくようなイメージで使うことが大事です。


一番上へ




▼フリー滑降▼


1級合格アドバイスの内容とやることは全く同じです。
「1級」と書いてある文章部分を「テクニカル」に置き換えて読んでください。

1級合格アドバイス「フリー滑降」を見る。


一番上へ



続きはしばしお待ちを・・・。

検定のTOPに戻る