1級合格のアドバイス!

H19.3 Ver3

管理人が人に教える機会も増え、感じることなども変化してきたので更新です。


質問があればなんでも気軽に掲示板にでも書いてくださいまし(^^)
わかる範囲で答えます ←ここが大事(笑))

1級の試験種目は以下の通り

知識 現状の滑りは?
事前講習とは?
受験時期は?
外足の技術

斜面 種目
整地 小回り
中回り
大回り
不整地 小回り
車山スキー場での1級検定シーン 総合斜面 フリー滑降


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 現状の滑りを把握する 

 まずは自分の現状を把握してください。 2級を取ったぐらいの人は「自分は上手」と思い込んでしまうパターンが多く、自分の滑りに酔ってしまう方が多いと思います。 
まずは自分の滑りをビデオ等でしっかり確認しましょう。 実際の滑りと、自分がイメージする滑っている姿の妄想がかけ離れてスキーをしている人は上達がそこで止まってしまいます。
自分の滑りをビデオで確認して実際の映像で現状を把握することが大切です。
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▼ 事前講習は受験予定会場で受講せよ! ▼

 今の検定制度は1級の受験前に事前講習受講が義務化されています。
この講習は1シーズンに1回だけ受ければOKというものですので、もし不合格となっても2回目の受験からは受講をしなくてもOKです。(別のスキー場で受けるとしても)
実は事前講習には合格の技術以外にも、その試験会場(スキー場)独特の合格の秘訣のようなもの伝授してくれることがあります。 一番大きいのは検定に使われる斜面を教えてくれることがあるということですね。(当然教えてくれないスキー場もあります)
受験会場を変えてシーズン中に何回も受験する場合は、事前講習をシーズン1回と言わず何回も受けることが合格の近道だと思います。
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▼ 1級受験の時期は? ▼

 だんだん自分が上手になるに従って、上手な人の滑りと下手な人の滑りを見分けられるようになってくるはずです。
リフトに乗っている時などに他人が滑っているのを見て「2級ぐらい」「1級ぐらい」「それ以上」と見分けがつくように目を慣らしてください。 そのような見分けがつくようになると、自分の滑りをビデオで見た時に自己採点ができるようになります。そうなると上達がグンと早くなります。
また1級を受験をするのですから当然2級を持っているはずです。 何処のスキー場で受けても2級は余裕で合格できるという自信をまずは手に入れてください。
 それとこのページの技術的内容を読んで意味不明な人は知識不足です。スキーに限らずですが、検定と言うものはある程度知識があった方が有利なのは間違いないと思いますよ。
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 外足ベースの技術をマスターする ▼

 スキーは内足、外足の荷重具合を臨機応変に変えて滑ります。理屈的には内足主導と言っても外足は絶対に必要。外足主導と言っても内足は絶対に必要です。「外足だけ」「内足だけ」と区分けするのは実際はできっこありません。

最近のスキースクールでは、2級の方に対して最初に内足技術を教える所も出てきました。
それはそれで正解です。なぜなら上達する上でそのようなアプローチも当然ありだからです。

しかしskijamではあえて外足100%意識の滑りを推奨します。 ターン始動で外足の捉えをできるだけ速くして、捉えてから切り替えまで全て外足のみ意識で滑ってみてください。
ゲレンデで試せばわかると思いますが、2級ぐらいの方は外足主導操作の方がスキー操作になじみやすく理論も含めてわかりやすいと思います。

また技術的な話とは別に、スキー操作の組み立てを簡略化する意味も持っています。滑走中の内足意識が多くなれば多くなるほどスキー操作が複雑になってしまい、肝心な部分がおろそかになってしまうことがよく見受けられます。外足の雪面捉えの意識を鋭くして滑ることに集中してください。

そしてその滑りをビデオで撮影してみましょう。きっと何かが変わっているはずです。
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▼ 整地小回り ▼

1級の技術レベルでは、カービングショートターンという動きはまったく必要とされません。
まずはオーソドックスなショートターンを練習するべきです。
オーソドックスなショートターンとは、肩幅より少し狭いスタンスぐらいでできるだけターン前半から外スキーで雪面をとらえずれを伴いながら弧を描き、ターン後半で板を前(TOP方向)に走らせるという板の動きです。 これは教程の言葉で言えば「トップ&テールコントロール」という滑り方です。

まずはハの字のスタンスで練習しましょう。 超低速で滑っているのにハの字の開き具合を一定に保てないようであれば、それは外足に乗れていないことになるのでしっかりハの字スタンスで練習してください。
そのまま速度が高速になってくると、ハの字が自然と平行になってきます。

また、事前講習では丸い回転弧を要求してくるとと思いますが、1級の検定では、弧よりもリズムと躍動感、そして安定した一定の速度で降りてくることができればOKだと思います。
弧というのは上達すれば自然とついてくる物で、正しくスキー操作をしてターン前半のTOPの捕らえが早くなれば自然にまるくなります。
回転弧を練習したことで正しいスキー操作が身に付くアプローチ方法と、正しいスキー操作を身に着けたことで回転弧が丸くなるアプローチ方法。skijamでは後者が有効だと考えます。

次に躍動感のキーポイントはストックワークです。 ストックワークが上手にできない人は板がしっかり動いていても滑りの見栄えがしません。 これはとても損ですので、しっかり自分のストックワークをビデオなどで撮影して研究してください。

1級当時に自分の小回りを撮影したビデオがありますので参考にしてください。
この動画は「小回りで回転弧を作ろう!」の部屋に掲載されているものです。 そちらの部屋では動画の連続コマ送りも掲載されていますので、興味がある方はそちらも覗いてみてください。
動画の中で「弧のあるターン」「弧のないターン」という形で紹介していますが、どちらでも1級検定という枠であれば合格範囲だと思います。

参考小回り@
小回りの動画を見るにはここをクリック

H13.6撮影 ザウスレッドコース モデル:管理人
(ちなみに動画ぐらい滑れれば71点はかたいと思います)

参考小回りA
kojiさんの小回り 
八方尾根1級検定 合格直後の滑り H19.2撮影
アトミックLT11 170cm

小回りはいろんな考えがあります。更に突っ込んだオタクな内容に興味があれば
「テクニカル検定の小回りの部 最新版」を覗いてみてください。


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▼ 整地中回り ▼

 読んで字のごとく中回りをする種目なんですが、中回りってどんな回転弧なのか。
漠然と中回りと言うと、どこからどこまでは中回りなんだ・・・?と当然なりますよね。
ここではわかりやすく、皆さん自身の大回りの技術を使って滑れる最小回転弧としましょう。

中回りは苦手という人はいませんか? そういう人は板のRに頼って滑っている人が多いと思われます。板のサイドカーブなりにターンすると、履いている板のRに支配されてしまいますので一定の回転半径でしかターンができなくなるのは当然です。普段気持よくターンをしている大回りの動きのまま回転弧を小さくする・・・・。さてどうやるのか?

カービングターンは板を傾ける角付け動作だけでもできてしまいますが、ターン弧の調整は板をたわませるという技術が必要となります。 
たくさんたわませることができれば、サイドカーブが小さくなり回転弧が小さくなります。先に述べた「大回りの技術を使って滑れる最小回転弧」が大回りと変わらない人は板をたわませることができないため、板のサイドカーブに支配されたカービングターンをしていることになります。
また、板をたわませることができる人はたわみが戻る時に板の反発力で板が走るのでターン速度が切り替え時に板が加速します。(これはなにげに大回りも小回りもすべて同じです)

ちょっと難しいことがずらずらと書いてありますが、中回りはなにげに鬼門です。
検定中、大回りと区別が付かない人が多いですが、明確にターン弧の差をつけましょう。


参考中回り@

kojiさんの中回りの連続写真(八方尾根1級検定 合格直後の滑り H19.2)


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▼ 整地大回り ▼

 ここでは自分が1級合格直後に撮影した連続写真を元に解説していきます。
自分は右外足の方が苦手なので、あえて右外足ターンの写真を掲載してみました。
今となって連続写真を見ると、あまりよい例ではないのですがこれぐらいが1級なんでしょうね。
当時は70点合格ぎりぎりだったので下記の写真より上手に滑らないと1級合格は厳しいと思われます。

意識としては、ターン前半に外スキーで雪面をいかに早く捉えるかだと思います。(この方が感覚をつかみやすい)
連続写真ではフォールラインは8番の写真ですが、2番から3番にかけて雪面を捉えはじめています。
4番では完全にターンの始動をしているのがわかりますね。
(理想は1番から捕らえていることです)

2級ぐらいの方の大回りでありがちなのが、ターン前半がなかったり潰れてしまっているパターン。
これはターン前半で雪面を捉えることができず、フォールライン手前ぐらいからエッジングをしている場合がほとんどです。

まずは連続するターンではなく1ターンで滑るのをやめて確認しながら練習。
スムーズに1番から8番までの動きができるように練習してください。

内スキーを完全にリフトアップしてしまって、外スキー1本だけで滑る練習も効果的です。 外スキー1本だけでターンコントロール。そして高速ターン、低速ターン、カービングターン、ずらしターンができるように練習をして、外足の使い方のバリエーションを増やしてください。。

検定に関して言えば一応大回りは整地種目となっていますので、一般で言うカービングターンの滑りでいいかと思います。
いいかえると大回りはすべての1級検定種目の中で一番スピードを出せる種目です。
フリー滑降が一番速度が出るという考えもありますが、綺麗なリズム変化を加える余裕をもたせなくてはならないフリー滑降に比べ、大回りはリズムを変えなくていい分スピードが出しやすいと思います。 やはり検定員の見ているところは、当たり前ですが「1級にふさわしい速度で安定感があるか?」ということです。
また、ただ板のRにまかせているだけのターンでは合格はできません。板をスキーヤーが操作しているというアピールも忘れずに。

参考大回り@
1級を合格した直後の大回り  H13.1 モデル:管理人
3 外スキーでターン開始
5  6  8 フォールライン
10 11 12
13 14 15 16

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参考大回りA
上達してからの大回り H19.2 モデル:管理人
フォールライン

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参考大回りB
kojiさんの大回り 
八方尾根1級検定 合格直後の滑り H19.2撮影
アトミックLT11 170cm


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▼ 不整地小回り ▼

 まず最初に不整地とは整地されていない斜面すべてです・・・なのでコブ斜面とは限りません。
しかしここでは、コブ斜面という前提で話を進めます。

 コブ斜面の技術はテールコントロールで滑りましょう・・・。しかしなんだかんだ難しいことをいってもコブ斜面のアドバイスとしては「慣れるまで滑る」が一番だと思います。(なんと無責任な・・・)
コブは経験値の差がもろにでます。
普段から滑る癖をつけるということが一番の合格の近道だと断言できます。
コブ斜面をびびっている時に、コブ斜面の技術的アドバイスをした所で実行できるわけありません。

コブ斜面のアドバイスによく「コブの向こう側でエッジングしろ」とか「バンクで滑れ」などといろいろありますが、実際コブ斜面が苦手な人にそのようなことを言っても「滑ってる最中はなにがなんだかわからん!」という人がほとんどではないですか?

ここでは技術的なアドバイスではなく、感覚的なアドバイスをいたします。
それはとにかく体を前に前にもって行くことです。

だいたいの方はターンがしっかりできず速度が出すぎて暴走ってパターンが多いと思います。
それは恐怖心や凹凸で体が遅れてしまうからが原因だと考えられます。
体を前に持っていくようにしたら、「あれ?突然楽になったぞ?」ということが意外にも多いのです。

騙されたと思って、体をとにかく前にして滑る練習をしてください。
さて、体を前に持っていくのに気をつけることはというと・・・・。

@コブの頭にしっかりストックをつく。
A腕(こぶし)を体より絶対後ろに下げない。
B肘より前をなるべく水平に保つ。
(微妙な表現ですが・・・)

全部ストックだけですね(^^;
(気がつきました?実は整地小回りでも応用できるポイントです)

@は軟らかい雪だとストックがもぐってしまうので使えませんが、通常のコブ斜面では大事な動作です。 ストックをしっかりつくことでリズムが保ちやすくなるメリットや必要に応じてブレーキとしても活用することができます。ただしリングを前に突き刺すようにつくと反動で体が起こされてしまいますので、ストックはコブの頭に垂直につくようなイメージで使うことが大事です。

次にモーグル選手のストックワークを思い出してください。 腕の位置は基本的にずーっと一定の場所にありませんか? 
モーグルの滑りは直線的な滑りで基礎スキーと違う部分もありますが、基本思想はAとBの動きです。
上手な人のストックワークをよく分析してみてください。
コブはストックワークがかなり大事だと思います。
(整地で@〜Bができない人は当然コブでもできないことになりますね)



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▼ フリー滑降 ▼

○フリー滑降とは?
フリー滑降は、滑りのスタイルは決められていません。
ちょうど水泳でいう自由形みたいなものですね。
当然、カービングだろうが、ずらしで滑ろうがなんでもいいわけです。
ただしスタイルは決まっていませんがセオリーはあります。
そのセオリーを踏まえて滑るとよいでしょう。

滑る際に心がけることは、自分の持っている最高のポテンシャルで滑るということです。
(要は自分の一番見栄えのする滑りをすればいいわけ)
検定員が特にみる所は、斜度にあった「1級に相応しい滑走速度」と「回転弧」「リズム変化」です。
ただ速いだけでは意味がありません。きちんと弧をコントロールしながらスピードが要求されます。
また必ず必要ではありませんが、リズム変化は得点を伸ばす上で大きな要因となります。

○セオリーとはリズム変化
リズム変化をしなければどんなに上手な滑りでも70点以上を狙うのは苦しいかもしれません。
リズム変化は2回入るととても見栄えがします。(これがセオリーなんでしょうかね?)
もっとも理想なのは「大」→「小」→「中」だと私は考えています。ただこれは滑り方が自由である以上人それぞれの考え方があり答えは断定できません。
この大小中の滑り方、試してもらえばわかると思いますが小回りに入るタイミングが非常に難しいと感じると思います。

小回りをいれた場合のありがちな失敗
@減速しすぎてゴールエリアにつく頃に「のろい!」と思われる。
A小回りをやりすぎて演技が間延びする。
B小回りのままゴールエリア付近まで来てしまう。 などです。
難しいと感じたら、小さめの中回りに変更しても構わないと思います。

そして元気よくゴールエリアにつく上でも最後にもう一度ターン弧を大きくして、速度をあげてからゴールしましょう。(Bの失敗の意味はここにあります) ここまで下に降りてきてしまっていると技術演技的にはそんなに点数に響きませんので速度をあげた後は最後のスピード調整みたいな感じでいいと思います。(これで2回のリズム変化)
ただし理想であって絶対ではないところがミソ。前走などの滑り、コンディションに応じて臨機応変にバリエーションを変化させるようにしてください。


また次に大切なのが、斜面の幅と長さに合わせた演技をすること。

○斜面の幅がある場合
幅がある斜面設定の時は、相当ダイナミックなターン弧としないと斜面の雄大さに負けてしまい、せっかく頑張っているのにこじんまりしたフリー滑降に見えてしまうことがあります。

○スタートとゴールの距離が長い場合
滑る斜面が長い場合はかなり速度がないと、なかなか下に降りてこなくて検定員がイライラします。
逆に狭いスキー場でダイナミックな大まわり2ターンでゴールしても点は伸びません。
スピードが怖い人は狭いゲレンデ設定の会場がいいかもしれませんね。

○まとめ
フリー滑降はスキー場によってターン弧の大きさや滑走速度を変えないといけない種目。
広いスキー場(斜面)、狭いスキー場(斜面)それぞれで一番見栄えのする要素を見つけるよう、ビデオ撮影などを活用してください。 思ったよりも自分はのろい滑走速度で滑っていることに気がつくと思います。(←すごく大切なこと!)
当たり前ですが、いろんなバリエーションを練習しておくことが合格の近道です。



図解するとこんな感じかな。
(当然、斜面の幅とターン弧は比例関係で)

「スケーティングを行ないスピードに乗せる」

「大回りを2〜3ターン」

リズム変化1

「小回りを2〜3ターン」
(小回りではなく小さめの中回りでもいいと思います)
ここでは減速しすぎないように注意。
下記リンクにある参考動画ではストックを使っていますが、ストックはなくてもOKです。

リズム変化2

「もう一度回転弧を大きくして速度UP!最後まで勢いよく滑る」

「ズバッ!っとかっこよく停止してゴール!」
(検定員に雪をかけない程度に(笑))

 尾瀬岩鞍ではフリー滑降にいくつかの斜面が使われますが、もっとも代表的なチャンピオンAコースで合格直後に自分がモデルとなって滑ってみましたので気が向けば参考に見てください。 ちなみに自分は70点でしたので、
「動画の滑りと同等、もしくはそれ以上で滑らないと合格できない」

ということになります。



参考フリー滑降@
1級を合格した直後 フリー滑降 尾瀬岩鞍 チャンピオンAコース
H13.1 モデル:管理人
フリー滑降の動画を見る



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