バッジテストって何?その3


スキー検定が09/10シーズンに改定されました。
前の前のテストはこちら→その1
前のテストはこちら→その2


---------この部屋の対象者は--------

バッジテストを受験してみたいけど、システムがよくわからーん!
という初心者のための部屋です(笑)

どうやったら受かるって部屋ではありません

ここでは初心者さんを対象にしてお話をしますのでわかりやすくを
モットーに解説していきたいと思います。


はじめに スキースクールには2種類の所属団体がある
@ バッジテストってなんですか?
A 級はいくつまであるんですか?
B 先生になる試験とバッジテストは違うの?
C バッジテストを受験するにはどうしたらいいの?
D どんな内容の試験をするの?
E 採点はどういう風にされるの?
F プライズテストは受験をするのにちょっと手続きが面倒・・・。
G バッジテストは自分の技術上達を図る上で有効に使おう!
H まとめ

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はじめに:スキースクールには2種類の所属団体ある

スキー学校は2種類のどちらかの団体に属しているか、もしくはどこにも属さないかの3パターンがあります。
@(財団法人)全日本スキー連盟(SAJ)
A(社団法人)日本職業スキー教師協会(SIA)
Bどこにも属さない無所属のスキー学校

実は一般的に呼んでいるSAJとSIAという言い方は略称です。
SAJ : (S)KI  (A)ssociation of (J)apan
SIA : Professional (S)ki  (I)nstructors  (A)ssociation of Japan
※団体公認校は必ずSAJ公認、SIA公認などと看板を掲げています。
無所属の学校は、校長などがワールドカップなどで過去に、ものすごく有名であった人などのパターンがあります。
※無所属は最近あまり見かけなくなりました。

一般でいう1級や2級と言われているはSAJのスキーバッジテストの話です。
一般認知度が高いのは圧倒的にSAJです。
その認知というのは、SAJだからという意味ではなくて、スキー検定や所属団体などのことを
全く知らない人でも級があるというのを知っています。その級とは「1級」「2級」なのです。
いろんな人とスキー検定の話で盛り上がりたいのであれば、SAJの方が裾野は広いと思います。
また、ここskijamのスキー検定の話は、SAJの検定の話ということになります。
SAJ以外のスクールに入校して1級や2級を受けたいという話をした場合、意味は通じると
思いますがロッテリアでマックシェーク下さい。と言っているようなものです(笑)

SIAの検定は国際スキー技術検定と呼ばれ、スーパーゴールド、ゴールド、セミゴールド、シルバー、セミシルバー
というオリンピックのメダルのような言い方をします。
この国際検定は国際職業スキー教師連盟での検定基準ということになりますので、世界共通です。
しかし日本国内だけの規格「1級」とSIAの「ゴールド」が同じか?というとそうではありません。
毎年各団体はスキー指導のテーマを決めます。そのテーマはSAJとSIAで違うのは当たり前です。
ですから、どちらのスキー学校に入るかで教え方がことなります。
どっちがいいのか?という話は、正直わかりません。
こればかりは好みです。

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@バッジテストってなんですか?

バッジテストの正式名称は「スキーバッジテスト」です。
検定に合格をすると、それぞれの級で「合格バッジ」がもらえます。(2級以上は合格証も一緒にくれます)
だから「バッジ」テストと呼ばれているんですね。
09/10シーズンにスキー教程が改定されたことを受け、検定種目が一部変更されました。(検定種目はこちら
また、検定種目は簡単に言えば普段滑っているゲレンデスキーです。
ですから、スキー検定といっても定められた種目を
「かっこよく滑れるか滑れないか」
を見るテストです。

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A級はいくつまであるんですか?

バッジテストは「級別テスト」「プライズテスト」にわけられます。
(小学生までが受けるジュニアテストもありますがここでは省略します)
一般の人は1級の上は先生だと思っている方が多いようですが、
実は1級の上のスキーバッジテストには、「テクニカルプライズ」「クラウンプライズ」
と呼ばれる階級があり、これらは総称して「プライズテスト」と呼ばれています。
先生になる試験は「スキー指導者検定」と呼ばれ「バッジテスト」とは別物です。

この辺りがややこしいところで、

「バッジテスト」と呼ばれる場合は5級、4級、3級、2級、1級、テクニカル、クラウンを指し
「級別テスト」と呼ばれる時は「5級〜1級」まで
「プライズテスト」と呼ばれる時は「テクニカルプライズとクラウンプライズ」を指します。
また、「スキー指導者検定」は「公認準指導員」「公認正指導員」を指します。


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B先生になる試験とスキーバッジテストは違うの?

指導員には公認準指導員と公認正指導員という2つの資格があります。
準指導員は1級所持者でSAJ公認スキークラブに所属をしていれば受験可能です。
正指導員は準指導員取得後に満2年経てば受験が可能です。
スキー指導者検定の試験には、ずれを主体とした基礎種目があり
「人に教えるということを前提」にした試験カリキュラムが組まれています。
よって、ひたすら自分だけの技術を磨く「プライズテスト」と「スキー指導者検定」は全く別路線なんですね。

-では、どちらが上手なのか?-
指導の仕方を習う指導者検定と、ひたすら自分の技術を磨くプライズテストは主旨が違うので
単純に比べることができません。
一般論ではプライズテストの方が難しいと言われていますが、実際はどちらも違った難しさがあるものです。
スキー指導者検定はスキー理論やスキーの歴史などの筆記試験もあるのでスキー技術だけでは受かりません。
勉強も必要ということになりますね。

-指導者検定の種目免除について-
09/10シーズンより、テクニカルを取得している人は準指導員の種目免除、クラウンを取得している人は
正指導員の種目免除の特例処置が設けられました。
ただし正指導員を持っていてもテクニカルの種目免除はありません(^^; 微妙です。

-認定指導員について-
09/10シーズンから2級以上の資格を持っている人は認定指導員という資格が受験できます。
この資格は高度な技術よりもスキーの楽しさを広める指導員を増やしたいという狙いがあります。
ただしこの資格も簡単に取れるわけではなく、講習会に何時間も出席したりする必要があり、
取得後は準指導員、正指導員と同じように毎年認定料をSAJに支払う必要があります。


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Cバッジテストを受験するにはどうしたらいいの?

「級別テスト」と呼ばれる資格のうち5級〜2級は級を持っていなくてもいきなり
どの級からでも受験することが可能です。
1級に関しては2級を持っていないと受験資格がありません。
バッジテストはスキー場にあるスキースクール単位で行われています。
スクールのホームページなどで日程を調べて指定時間までにスクールに出向き、2級合格時に
交付された合格証を見せて受験料を収めれば受験受付は完了です。
※合格バッジでは駄目です。

「プライズテスト」も基本は同じですが検定回数がバッジテストに比べると少なく、テストを開催している
スキー場も限られていますのでよく調べる必要があります。
テクニカルを受験するためには1級を所持、クラウンを受験するにはテクニカルを
所持していないと受験できません。
(合格証を受付時に持参する)


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Dどんな内容の試験をするの?

テクニカル、クラウン、1級は「3人の検定員」の前で滑走し1種目100点満点の採点方式。
3人の平均得点となります。
2級〜5級はスクール内検定となります。(一般スクールのようなレッスン形式の中で講師が検定を行う)
また、1級、テクニカル、クラウンは事前講習が必修となります
ただし事前講習は1回受ければ1シーズン有効で、受講修了書を発行してもらえますので
次回からそれを見せれば講習免除となります。

-事前講習について-
1級は1単位:2時間(半日)
テクニカル、クラウンは2単位:4時間(1日) となります。
費用は各スキー場で確認願います。


次に検定種目。
クラウン・テクニカル  (種目は同じですが求められる質が違います)
実技テスト(いままで通り検定員の前で滑って採点)
パラレルターン 大回り・・・・急斜面・ナチュラル
パラレルターン 大回り・・・・中急斜面・不整地
パラレルターン 小回り・・・・急斜面・ナチュラル
パラレルターン 小回り・・・・中急斜面・不整地
フリー滑降・・・総合斜面・ナチュラル
合格点 クラウン400ポイント、テクニカル375ポイント以上

1級
実技テスト
パラレルターン 大回り・・・・中急斜面・ナチュラル
パラレルターン 大回り・・・・急斜面・ナチュラル(追加)
パラレルターン 小回り・・・・急斜面・ナチュラル
パラレルターン 小回り・・・・中急斜面・不整地
フリー滑降・・・・総合斜面・ナチュラル
合格点 350ポイント以上

2級
講習内検定(スクール受講中で検定)
パラレルターン 大回り・・・・中急斜面・ナチュラル
パラレルターン 小回り・・・・中〜中急斜面・整地
フリー滑降・・・総合斜面・ナチュラル
合格点 195ポイント以上

3級
講習内検定(スクール受講中で検定)
大回りターンの連続ができる・・・・中斜面・整地
小回りターンの連続ができる・・・・中斜面・整地
(いずれもパラレルターンでなくて構わない)
合格点 120ポイント以上

4級
講習内検定(スクール受講中で検定)
大回りターンの連続ができる・・・・緩中斜面・整地
合格点 55ポイント以上

5級
講習内検定(スクール受講中で検定)
大回りターンができる・・・・緩斜面・整地
(ターンが1回以上できればOK)
合格点 50ポイント以上


となっています。
今までの検定内容の違いは、1級以上の斜面が「ナチュラル」と曖昧な表現になったことです。
「不整地」と「ナチュラル」の差はほとんどないかもしれませんね・・・・。
スキー場によってかなりばらつきが出ると思われます。


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E採点はどんな風にされるの?

得点は1種目の満点を100点としたポイント制で行います。合格基準は
5級50点 4級55点 3級60点 2級65点 1級70点 テクニカル75点 クラウン80点 です。
ですから1級を受験している時にテクニカルと同等の滑りができると評価されれば
75点という点数がでることがあります。(でも合格は1級しか認めてくれませんよ)

合格するためには、各種目の合計点が基準点×種目数をクリアしてなければなりません。
おおげさな話、1種目が+5点で他がすべて-1点でも、総合格点をクリアしてれば合格です。

テクニカル検定の場合を例にあげてシュミレーションをしてみましょう。
テク検定は全部で5種目あります。

例1
大回り1 75(基準点)
大回り2 75(基準点)
小回り1 75(基準点)
小回り2 75(基準点)
フリー滑降 75(基準点)
合計375点(基準点:375点)
これは文句なしの合格ですね。

例2
大回り1 74(基準点-1)
大回り2 74(基準点-1)
小回り1 75(基準点+1)
小回り2 76(基準点+1)
フリー滑降 76(基準点+1)
合計375点(基準点:375点)
これも合格です。 「種目数×合格点」を超えていれば合格ということです。

例3
大回り1 76(基準点+1)
大回り2 76(基準点+1)
小回り1 76(基準点+1)
小回り2 70(基準点-5) ←コースアウトなど。
フリー滑降 76(基準点+1)
合計374点(基準点-1)
これは残念ながら不合格です。 理不尽ですが仕方ありません。

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Fプライズテストは受験をするのにちょっと手続きが面倒

プライズテストを受験するには、SAJ会員であることが条件となります。
改定前まではSAJ公認クラブに所属していない人でも、その場でSAJ会員の1年間暫定登録を受け付けていたのですが、
09/10シーズンは暫定登録を受けつけしなくなったようです。
ですので、プライズテストを受験するためにはスキークラブに所属していないと受験ができません。
そんなの面倒だ! という人は大きな量販店などでクラブ員募集をしている所があるのでそのような所で会員になりましょう。
スキーを続けて行く上でいろいろとメリットもありますよ。


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Gバッジテストは自分の技術上達を図る上で有効に使おう!

バッジテストを受験すると自分の現状技術を数字で具体的にわかります。
予想より悪く落ち込むことも多々ありますが、「次こそは!」という気持ちが
沸けばしめたもんです。
そうなればあなたもスキーにのはまりはじめた証拠ですよ!

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Hまとめ

- バッジテスト スキー指導者検定
各種目
合格点
種別 受験資格 種別 受験資格
50点 級別テスト 講習内
検定
5級 - - -
55点 4級 - - -
60点 3級 - - -
65点 2級 - - -
70点 実技
検定
1級 2級を所持
事前講習 半日間
- -
75点 プライズ
テスト
テクニカル
プライズ
1級を所持
事前講習 1日間
SAJ公認クラブに所属
準指導員 1級を所持
SAJ公認クラブに所属
80点 クラウン
プライズ
テクニカルを所持
事前講習 1日間
SAJ公認クラブに所属
正指導員 準指導員を所持後満2年以上
SAJ公認クラブに所属

※プライズテストとスキー指導者検定の合格点は、同じ75点と80点ですが求めらる質が違います。

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