ピアノのさらい方には主に以下の4つが挙げられます。
1)譜を見ながらさらう
2)譜は見ないで鍵盤を見てさらう
3)譜を見て、ピアノを使わない
4)何もしない(さらわない)
ただし弊害として、1)は譜を正しく読む上で、指が邪魔をしてしまいます。すなわち、技巧的(テクニカル)な困難(指の都合)のせいでリズムが狂ってしまったりして、正確に譜を読むことができません。
2)は間違いに気付かずにさらってしまいます。些細な読み違いも大きな罪です。これを防ぐには予見をよくするのが大切です。たえず譜を見るようにしましょう。
4)譜も見ないし、さらいもしない、そういう時間も必要です。こういったリフレッシュも大きく考えればさらうというサイクルのうちの1つと見ることができます。上記1)〜3)を実行するには常に新鮮さと集中力を必要とするからです。 |
なお、ここでは極力私論を避けたいので、省略しますが、
まず「譜を読むとはどういうことか、よく考える」ことをしてみてください。
レコード等に頼った先入観のある読譜(人の真似)は好ましくありません。
譜を正確に読む上でそれら(思い込み)は非常に危険です。
そして、実際に楽器で音にしてみる前に充分な予見が必要です。
その1
「表情・表現」「働きかける」そんな動きを持つものが多いです。 "espressione"など、表現するというものはあまり弱くなく(音量のことではない)奏されるべきです。 今度は逆に"im"・・・これで始まる言葉は「外から内へ」という意味合いがあります。
これらを含む楽語が登場したら、以上のことを念頭において読んでみてください。 |
その2
"pi"="more"・・・プラス(+)[より、さらに多く]
具体例として、例えば "pi lento"
と書かれていたら、前のテンポに比べて「より遅く」となります。
それから、絶対最上級を表す男性冠詞に
"il"
というのがあります。
ここらへんの文法をしっかり押さえておかないと、速度記号の意味を正反対にとらえてしまう
|
その3
ちなみに "grazioso"
はリズミカルなアクセントのある曲にしか出てこない言葉で、動作に関係します。
|
その4
「少し」という意味ですが、つまりそれは「過大にしすぎるな」、ということでもあるのです。 "poco rit." が出てきたら、すなわち「あまり rit. するな!」ということです。 |
その5
文字で書かれたものは絶対的な音量に影響しますが、 とか は、音量的なものというよりは心の自然な動き(気持ち)を 表すことが多いです。場合によっては音量を逆に操作した方が効果的になることもあります。 |