スキー板をチューニングしよう! Part2

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スキー板のチューニングですが、以前の部屋ではお店にお願いする場合について記載しました。
今回のPart2では、自分でチューニングしてみようという内容です。

スキー板のチューニングは、

@「痛んだ部分のリペア」
A「フラット出し」
B「滑走面の研磨」
C「ベースビベル角調整(研磨)」
D「サイドビベル角調整(研磨)」
E「ストラクチャー入れ」
F「滑走面のワクシング(クリーニング)」

と大きく分類されます。
管理人はこのメニューの中で自分で作業する内容はBとDとFです。

@やAがシーズン中に必要となった場合はプロショップにお任せしています。
Cに関しては1年に一度研磨すれば問題ないので、シーズンが終わった後にチューニング店に
板を持ち込みフルチューニングをしてもらったベースビベル角を次の1シーズン使い続けます。
Eは専用の高価な道具が必要なので、シーズン終わりのフルチューニング時に入れてもらった
ストラクチャーをベースビベル角同様に使い続けます。

簡単に言えば、1年に1回だけ専門ショップで面倒を見てもらい、それ以外は自分でやろうという考えです。
気が向いたらベース角度もやるかもしれませんが、今はベースを削る道具を持っていないので(笑)

またスキーチューニングの本も発売されていますので、それを購入して見ても大変勉強になります。
「SWIXチューニング本」 「ホルメンコールチューニング本」 「ホルメンコールDVD」


ここでは「B滑走面研磨」 「Dサイドエッジ研磨」 の工程を紹介します。


まずは板の断面を見ながら、ボーダーと呼ばれる部位とサイドビベル角の部位を頭に入れておきます。






MENU
1)滑走面研磨

2)サイドエッジ研磨
 @バイスにスキー板を固定する。
 Aボーダーをカットする。
 Bファイルガイドとファイルをセットする。
 Cサイドエッジを削る。
 Dオイルストーンで滑らかにする。
 Eダリングを行う。
 Fエッジを確認する。


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1)滑走面研磨

ここでの研磨というのは、メタルスクレーパーなどで滑走面をガシガシ削るのではありません。
滑走面はフラットという仮定で、古くなった酸化、毛羽立った面を簡単に取るといった感じの作業です。
ですので誰でも簡単に行うことができます。 もちろんWAXを綺麗に剥ぎ取った後に行います。


まず、滑走面をブロンズブラシでかき出すようにこすります。
ブロンズブラシにはソフトブラシハードブラシがありますが、ハードブラシを使っています。



下記写真は軽くあててるような感じですが実際はガシガシとかき出すように両手でこすります。
トップからテールに向かって作業を行います。 ストラクチャー内などの細かい汚れもかき出します。



細かいカスが出ますので、100円ショップなどで売っているドライシートで拭くと綺麗になります。
SWIXなどからフィニシングパッドという物が発売されていますが100円ショップ品で十分です。



次にSWIX ファイバーテックス という研磨材入りの繊維材を使います。(リンク先はコンビ)
SWIX製とは言え、住友3M製のOEMですね。
ホームセンターで似たような物を買ってくるのもありです。研磨剤含有の有り無しがあるので注意。


ブラシなどに巻きつけてこすります。 この作業もトップからテールに向かって作業です。
そうすると滑走面が更にテカテカとして黒光してくると思います。

ファイバーテックスの種類には酸化膜除去用ケバ取り用などがそれぞれあります。
ただ上にリンクしてあるコンビを買えば両方セットになっていますのでオススメです。
※この研磨作業は、ストラクチャーがきつくかかりすぎていて面でずれない時などにもとても有効ですよ。 


そして再びドライシートで滑走面を拭き取り、カスを除去します。


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2)サイドエッジ研磨

エッジ研磨は興味はあるけど「怖くて手が出せない」という人も多いと思います。
そのような人にもわかりやすく写真を多めに使って説明します。


@スキー用バイスにスキー板を固定する。

まず、スキー用バイスというスキーを固定する万力が必要です。(もちろん万力を固定する作業台も)
エッジを削る角度は1度単位と繊細な作業なので板をしっかり固定しないで削るのは至難の技です。
ここはケチらずに買ってしまった方がいいかと。 ただ高いんですよね・・・・(^^;
バイスにはいろいろ種類がありますがセンターバイスが万力形状になっている物をオススメします。
ちなみにセンターをゴムでひっぱるバイスがありますが、使いにくいのでオススメしません。
ちなみに私の作業台はホームセンターで買ってきた角材をDIYして、ホルメンコールの簡易作業台
取り付けて使用しています。 これで結構しっかりしてて使いやすいですよ。


次にビンディングのスキー流れ防止ストッパを引き上げて固定します。
別に専用の物でなくても引き上げることできれば問題ありません。
写真の物はバイスを購入したら付属品としてついてきた物です。結構便利です。


固定するとこんな感じ。


もしバイス等に付属してこなかった場合はこんなゴムでOKです。
ちなみにこれはスキー専用ゴムです(笑) 昔ホットワックスセットを購入した時に付属してきた物です。
もし手持ちがなければホームセンターなどで購入した方が安上がりです。


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Aボーダーをカットする。

上に記載してあった板の断面を見てボーダーの場所を認識してください。
エッジに角度をつけて削るわけですが、ボーダーという部分が邪魔になるので削り落とす必要があります。
※エッジを削るファイルは鉄を削る専用工具なのでボーダーを削ることができません。

ボーダーを削るにはボーダーカッターという専用工具を使います。

管理人はエコノミーボーダーカッターという物を使用していますが、実はもっと高級品があります。
その高級ボーダーカッターも実際に使ったことがありますがエコノミーよりもかなり扱いやすいです。
お金に余裕がある方はそちらを購入された方がいいです。

ボーダーを削ると、こんな感じで削りカスが出てきます。
必要な分だけ削り落としてあげます。 作業的には簡単ですから怖がらず削ることが大事です。




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Bファイルガイドとファイルをセットする。

次にファイルガイドとファイル(やすり)をセットします。
ファイルガイドは角度を調整できる物と固定式の物があります。
私は角度調整式よりも固定式の方が好きなので、サイドビベル89度用と88度用を所有しています。
もうひとつ買うとしたら90度用かな。初心者用の板などをチューニングする時に使うかもしれません。
 

断面を見るとこんな感じです。 さてさてこの角度関係はどういうこと?といいますと・・・・


エッジを削る時のファイルガイドと板の関係はこうなります。
ですから、89度用と書いてあるガイドは91度でできあがっています。


上の図を写真にするとこんな感じ。(ファイルは写真内に写っていません)



ファイルガイドファイルクランプで固定します。


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Cサイドエッジを削る

板の滑走面にしっかり押し当ててながらファイルガイドとファイルを動かします。
ファイルガイドと滑走面がしっかり押さえつけられていないと所定の角度がでません。
しっかり固定された状態で行ってください。
この時にボーダーとファイルが当たっているとファイルが滑ってしまいエッジを削ることができません。
削れてる感じがしない時はボーダーが当たってしまっているかどうかを確認しましょう。
 


単目ファイルには削る方向が必ずあります。
SWIXのファイルには削る方向の矢印が記載されていますね。 
逆方向に力を入れてファイルを動かすと歯があっという間に使い物にならなくなります。
ファイルの種類はいろいろありますが、SWIXで選ぶとしたらT0106N 1本だけでOKです。
サイドエッジ研磨だけであれば、波目ファイルなどは必要ないと思います。
※ホームセンターでもファイルは売っていますが、ファイルはスキー用を使った方がいいと思います。



ゆっくり丁寧にまっすぐ後ろに引いてエッジを削ります。
1回に長い距離を引きすぎないようにして削り音に気をつけましょう。
ここでいう長い距離とは自分が前後に移動するほどの距離のことです。
逆に距離が短すぎるとエッジがガタガタになる可能性があるのでそこはいい感じで・・・・。
また、ガリガリなどという音がしている時は上手に削れていない時ですので注意。
ファイルを板から離す瞬間にガリっといったりすることもあるのでそこも気をつけるように。



上手く削れると、線状の鉄カスが出てきます。

指でエッジを触り、爪が磨げるぐらいになるまでエッジを削ります。

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Dオイルストーンでエッジをなめらかにする。

削っただけのエッジはバリがでているので、オイルストーンで研磨してバリをおとします。
オイルストーンにもいろいろありますが、細目だけを使用しても問題ありません。
コンビオイルストーンという物がSWIXから発売されていますので、それを買えば粗目・細目の
セットになっていますので便利です。 上下で目の粗さがわかれています。



サイドエッジにストーンをあてる時はファイルガイドを使用します。
角度がしっかり出ることで、バリを取りながらエッジ先端をより鋭角にしていきます。
※角度調整式のガイドではストーンをうまくつかめないかもしれません。
この時、トップからテール方向にストーンをかけるようにしましょう。


ベースエッジ側にもオイルストーンをあてて、縦横のバリを無くしていきます。
ベース側にはファイルガイドが使えないので面をなぞるようにかけます。
当然ですが、エッジ先端をまるめないように注意。

サイドエッジ ⇒ ベースエッジ ⇒ サイドエッジ ⇒ ベースエッジ ⇒ サイドエッジ
と繰り返し、最後はサイドエッジ側で終えます。
別にベースエッジから始めてもかまいませんが、サイドエッジ側で終えることで、エッジの尖る方向を
下側に向けることになり食いつきがよくなります。

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Eダリングを行う。

スキーの先端部10cmぐらいと後端部10cmぐらいのエッジを丸めて(ダリング)、スキー操作の
ひっかり感を取り、コントロール性をあげます。
ダリングは紙(布)やすり(#400〜500ぐらい)で行います。 紙やすりなので持ち運びが容易です。
ですので家でダリングせずに、実際にスキー場で滑って様子をみながら行った方が間違いありません。
TOPとテールをダリングしても食いつきがよすぎる場合はエッジ全体をダリングします。
ちなみに紙やすりはホームセンターでも安く買えます。

ダリングする時は、エッジを押すように行います。

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Fエッジを確認する。

新品の状態



研磨後の状態



これで完了です。
皆さんも挑戦して見てはいかがでしょうか? 意外に簡単ですよ。

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チューンナップの流れはSWIXのホームページでも紹介されています。
http://www.swix.co.jp/preparation/ski.htm