あとがき
ワイルド7通じてお近づきになりました、へのいの平さんの別ジャンルのマンガを読ませていただいた私は、そこに登場する白衣だけを纏っている美形の科学者の姿(やはり、軟禁されている)にカウンターパンチをくらいました(笑)。ええ、見事にツボにはまったんです。で、飛葉ちゃんでその姿を書きたいがために『七夜目の真実』を書くことになりました。アイディアを使わせていただくことを快く承諾してくださったへのいの平様には、心から感謝を捧げます。ありがとうございました。ちなみに、この青年の麗しい姿は、リンクコーナーの『へののんるーむ』で拝めます。
とは言え、スッポンポンに白衣というシチュエーションを実現するまでには、様々な試行錯誤がございました。佐倉川の職業の設定だとか、彼を中心にして存在する事件ですとか、まぁ、そんな細々した事柄を設定するだけで一苦労で、ようようお話が佳境に達しようとしている時、9年もの間監禁されていた少女が発見されたり、小学生を刺殺した容疑者が事情聴取の時に逃げ出し、飛び降り自殺したり……。もう、どうしようかと、トホホな気分になること、なること……。
本人の意思を無視して行動の自由を奪うというのは、実際に行動に移してしまうとシャレになりません。実際にやるヤツはいないという前提で書き始めたのに……!! そして容疑者の自殺というのも、いくつか用意していた結末の一つだったりして(しかも、最有力候補だったのよ)、それが使う気が萎えたりしました。
ただのスケベ心のはずが、本人も予想していないような長さになりまして、おまけにやっぱり地味なお話だったりしますし――。色っぽい飛葉ちゃんを書くはずのつもりが、スッポンポンでも白衣一枚だけ着てても、結局のところ文章だけでは色気もクソもないし……。
それにもめげることなく、最後までお付き合いくださった皆様にも、心からの感謝を――!!