女ですもの……


「こうして考えてみると、守護聖様方って……」

「まぁ、教官や協力者の皆さんもねぇ……」

「でも守護聖様方より多少、アクは弱いわよね……」

「てゆーかー、守護聖様が変すぎぃ。ハッキリ言ってヘンなのよ。どこがおかしいとかって問題じゃなくて、あちこちが妙なの。ワタシはそう思うな」

「それは、私も同感よ。レイチェル」

「新宇宙にも守護聖って必要になると思うんだけど、それってワタシたちが自由に任命できるのかしら」

「どうなのかな……サクリアって、持って生まれる資質らしいから、いくら女王でも選んだりはできないんじゃないかな」

「そっか……」

「どうしたの? レイチェル」

「ん〜。あのね、アンジェリーク。ワタシが……まぁ、百歩譲って万が一アナタが女王になったとするじゃない。で、まだ生命の生まれていない宇宙に色々な生き物が生まれて、それから守護聖って感じの人たちが生まれるでしょ。そうしたら、やっぱりある程度はワタシたちの好みってのを反映してもらいたいなぁ……なんて考えちゃったのヨ」

「それいい!! だったら若いうちがいいわよね。そのほうが服のセンスとかも、ワタシたちの好みを入れてもらえそうだもん」

「そうよね。ま、あの方々には悪いけど、ワタシたちはワタシたちで、好みのタイプの守護聖をGetするのが一番よね。そのためにも、さっさと試験を終わらせなくちゃ」

「そうね。あの方々のお相手なんてしてる場合じゃないわね」

「そうと決まったら、アンジェ。明日の日曜日はワタシと勉強会でもしない? そのほうが有意義な時間が過ごせるわよ」

「そうね。女王候補の私達は、女王試験に来てるんだもんね」

「そゆこと。さて、じゃ、今夜は明日に備えてゆっくりするとしようかな」

「じゃ、お昼から私のお部屋でおしゃべりしましょうよ」

「オッケー」

◇◇◇

 というわけで、二人の女王候補は女の子同士の秘密のお喋りを通じて友情を育み、新宇宙の成長に大いなる力を発揮したのです。その後、新宇宙の女王が決まりましたが、二人の固い友情は女王と女王補佐官の関係へと進み、末永く宇宙の成長を見守ることになりました。


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