ブラームス:パガニーニの主題による変奏曲 作品35 第1集(第1変奏)

 

ブラームスのパガニーニヴァリエーション、簡単だと言う人はいないでしょう。
いきなり第一ヴァリエーションで6度責めなので、普通の手の人にはつらいです。

ブラームスの書いた「スラー」と「sf」が問題なのです。
音楽の需要に応えるために従来のやり方(右手内声が21212121)は望ましくありません。
なぜかというと、最後の21という動き(3度跳躍)でアクセントがつきやすい(スラーも切れる)からです。
なので、内声を21212112という風にするととてもなめらかになります。
上声も黒鍵から白鍵へ滑らせるので4-4というフィンガリングで弾けます。

この曲は難しいと最初から固定観念を持っていて(あるいは全然難しくなくて)、
この解決法に気付かない人も結構たくさんいるような気がします。
 

ついでながら、後半はさらに弾きにくくなります。

 

右手は楽譜どおりやるしかないでしょう。そんなに難しくはないです。
問題は左手の3度責め(笑)
どの程度ペダルを使うかにもよると思いますが、赤い字で書いたように、
1回目はオーソドックスに、そして2回目の登場で上のように変えてあげると幾分楽になります。
多分手首がひねりやすくなるからです。それでも一瞬のスリルはあるけど(苦笑)