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航空用語

* ショウアップ
すなわち出社のことを意味する。通常国内線の場合、出発時刻の一時間前に運航管理者との
ディスパッチが行えるようにするため、一時間半前ぐらいには到着するようにしています。
* ノータム
航空情報のニュース速報。航空保安施設、空港や航空関係の諸業務の方式変更、新設、廃止
についての告知や、航空運航に対する危険の告知。
航空路誌の改訂を待っていたのでは間に合わない速効性の高い情報や、ある特定の期間だけ有効な情報を配布。
NOTAM=Notice to airmen の略。 クラスTノータムと、クラスUノータムがある。
クラスTノータムはテレタイプで関係機関に告知。気象関係の、除雪作業による滑走路、誘導路の一時的閉鎖の情報などを配信。
* ディスパッチャー
フライト前に必要となる様々なデータの収集や解析、フライト中のコックピットとの無線連絡などの業務を行う。
運航管理者は、国家資格。さらに社内審査があり、ディスパッチャーとして発令される。
フライトプランにサインできるまでには、十年ほどの経験が必要となる。「ディスパッチャー」という職種の入社ではなく、総合職の中から、適正などにより配属される。
同じ職種での転勤はあっても、他の職種に異動になることは少ない。一機の飛行機を出発させるに当たってディスパッチャーはキャプテンと同等の権限をもっている。
某J○L社も某A○A社も、ディスパッチ部門はひとつの場所に集約されて、そこですべての便のフライトプランを作成したのち、各空港支店の連絡係的な職種の人が、実際にパイロット等と打ち合せをしていることが多い。
当話に出てくる菅谷は、社内審査もパスしたディスパッチャーの予定。
* ブリーフィング
簡単に言えば打ち合わせのこと。構成メンバーによりいくつかの種類があり、名称もわかれている。
この場合のブリーフィングは、「ディスパッチブリーフィング」と呼ばれ、コックピットクルー(機長や副操縦士)とディスパッチャーによるブリーフィング。
ディスパッチャーがフライトプランをもとに、航路上や目的地の気象状況を説明し、所用時間、搭載燃料、高度などを打ち合せる。
フライトプランに問題がないとなった時点で、キャプテンとディスパッチャーがサインして、ルートや高度を決定する。
* フライトプラン
離陸から着陸まで、飛行機がどのように飛行するかを決めたもの。
安全性、快適性はもちろん、スケジュール通りに経済性の高い運航が行えることを目的として作成される。
    ・ ATCフライトプラン
飛行の予定や飛行に伴う最低の必要情報を航空交通管制に提出して、運航の安全を確保するもの。
航空法に定められている。
ディスパッチャーにより作成され、キャプテンの承認を得たあとで航空交通管制期間の承認を受けて発効になる。フライトプランは出発前にファイスし、飛行中はずっと登録され続ける。
飛行機が目的地に無事到着し、フライトが完了したらクローズ(登録抹消)する。
    ・ カンパニーフライトプラン     
安全性、快適性、経済性を考慮してもっとも効率のよい飛行ルートを選定するために作成。
作成者はディスパッチャー。
* エクステリア・インスペクション
毎フライト前に、その機体が簡単な目視点検の結果、機体がそれ以上の詳細な検査や確認をする必要がない状態であるかを確認するために実施するもの。
インスペクションルートは決まっている。ノーズやランディング・ギア付近では頭をぶちやすいので注意。
ちなみに野城はこの点検の際、頭をぶつけたところで田中に会って「痛いの痛いの〜」をされています。
* プリブリーフィング
CAで行うブリーフィング。
ポジションアサインや役割の決定、緊急やサービについてのブリーフィングを行う。
* 合同ブリーフィング
コックピット、キャビンが合同で行うブリーフィング。
航路上の天候がキャビンサービスにどのように影響するかなどを含めた最終的な打ち合わせを行う。
国内線の場合、シップ内で行うことが多い。
* ATCクリアランス
先にディスパッチャーとサインした、管制に提出したフライトプランで飛行しても良いという許可のこと。
管制承認。
* 東京デリバリー
羽田空港内の飛行場管制のエリアのひとつ。
航空交通管制部に提出されたATCフライトプランの承認を行うのは、こちら。
* プッシュバック
航空機がスポットを離れる際、後方へ走行する必要がある場合、トーイングカー(牽引車)によって押される。
この作業を行う場合にも、管制の許可が必要。このプッシュバックをするための牽引車を操縦するのは、グランドハンドリングマンの仕事。
* タキシング
航空機がスポットから滑走路まで移動(またはその逆で、滑走路からスポットまでの移動)すること。
このタキシングを行う際は管制の許可が必要であり、タキシング・ルートも指示された通りにしなければならない。
* V1
臨界速度。飛行機が滑走中に装備しているエンジンのうちの一基が故障したときに、離陸を続けるか中止するかの判定を行うためにもう蹴られた速度。
エンジントラブルが生じて、パイロットが離陸継続か中止かを判断するまでに増加する速度も、ここに含まれている。このV1に達する前であれば、パイロットはただちにエンジンのパワーを絞り、ブレーキをかけてランウェイ上で飛行機を停止させる。
V1を越えている場合には、残ったエンジンの推力で離陸を続けなければならない。
* VR
ローテーション速度。操縦棹を引くことで機首が上がり飛行機が地面を離れる。
* V2
飛行機が地面を離れた後に安全に離陸を続けられる速度。
飛行機が離陸距離の末端、または五〇フィートまでに到達しなければならない速度。
* ボイスレコーダー
操縦室音声記録装置。飛行記録装置(FDR)と同様、航空機の事故調査用の機器。
事故当時の状況を知るため、操縦室内の会話や管制機関との交信内容を録音しておく装置。
録音は三〇分間のエンドレステープ。古い内容を消しながら新しい内容を録音していく。
777は録音時間が一二〇分まで伸びた。
* ATIS
飛行場情報サービス。オートマチック・ターミナル・インフォメーション・サービス。空港における最新の情報を常時放送している無線通信。
内容は、空港の気象状況、しよう滑走路、進入方式など。現在は音声のみではなく、ACARS(エーカーズ。
空地データリンクシステム)によっても提供される。
* ILS進入
滑走路延長上に電波の帯を作り、その帯の中を飛行機が進むというもの。
左右の位置データを提供するローラカイザー、上下の角度データを提供するグライドスロープ、飛行機に滑走路末端からの距離データを提供するマーカービーコンの三つのシステムから構成される。
* デシジョンハイト
ILS進入中に、パイロットが着陸をするかゴーアラウンドをするか決定する高度。
空港の施設や状況、会社の方針によって異なる。
* マーシャラー
誘導員。着陸後、誘導路を経由してきた飛行機をスポットまで誘導する人。
各社による動作があるそうだが、航空法で定められた方法もある。
(各社の動作はこの航空法で定められた方法を元にしているようです)
* デブリーフィング
目的地に到着したあと、反省会の意味を含め、次の飛行に役立てるための打ち合わせ。



少しだけ…管制官ガイド


■飛行場管制業務

管制塔から空港全体や航空機を見ながら、空港を発着する航空機に離発着の順序、時期、方法等を指示する業務。  
航空機から提出されたフライトプランの承認を伝達する業務も含む。  羽田空港の場合、塔の最上階にあるガラス張りの部屋で行われている。
さらに飛行場管制業務は、さらに細かく分かれています。下記は羽田のように、交通量が多い場合の分け方となる、主なものをご紹介します。



クリアランスデリバリー 飛行機から「あと5分でエンジンが始動できる」と予告があると、管制官は、その飛行機に割り当てられたコースや高度(ATCクリアランス)を伝えるセクション。コールサインは「デリバリー」
グランド 滑走路以外の場所を走行する航空機や車両を管制するセクション。 自力でバックできない旅客機の場合、駐機場から誘導路(滑走路まで通じる道路)まで、トーイングカーで後ろ向きに押し出してもらう(プッシュバック)が、そのためにもらう許可などを出す。コールサインは「グランド」 誘導路から滑走路まで移動するにも、許可が必要。
タワー 滑走路上の出発機、滑走路に進入中から着陸後滑走路を出るまでの到着機、管制圏内(通常、空港を中心として、半径五マイル【=約九キロ】、地表面から三千フィート【約九百メートル】だが、空港によって違う)を飛行する航空機を管制するセクション。コールサインは「タワー」。
出発機→滑走路進入と離陸許可 到着機→着陸許可



■ターミナル・レーダー管制(進入管制業務)

主として、進入管制区域のFIR(飛行情報区)の航空機に対して行う管制。タワーの下にある部屋で行う。円形のレーダースコープが並ぶIFRルームで、レーダー上の機影を見ながら行う。 空港を離発着する航空機が離陸後、離陸までの間、安全かつ円滑に飛行できるように空港周辺に定められた空域内をレーダーで監視し、無線機を使って出発機、進入機を安全な経路に誘導する業務。


ディパーチャー 出発機の管制を行う。レーダーを使用しながら、離陸した出発機に飛行方位や上昇できる高度などの指示を出して航空路へと導く。コールサインは「ディパーチャー」。
アプローチ 到着機の管制を行う。レーダーを使用して、着陸しようとする航空機を滑走路へと導く。コールサインは「アプローチ」。
レーダー アプローチの交通量が多くなったときに開局し、アプローチにコンタクトした到着機を受け継いで管制を行う。



■航空路管制
計器飛行方式で航空路を巡航する航空機を管制する。離陸して、空港周辺の空域を脱し航空路に合流する航空機の、安全確保のための管制業務。 日本の空は、東京FIR(飛行情報区)と、那覇FIRの二つに分けられ、さらに東京FIRは、札幌ACC(管制区管制所)、東京ACC、福岡ACCの三つが管制し、那覇FIRは那覇ACCが管制する。 コールサインは「コントロール」。

 



フォネティックコード
A Alpha アルファ N November ノベンバー
B Bravo ブラボー O Oscar オスカー
C Charlie チャーリー P Papa パパ
D Delta デルタ Q Quebec ケベック
E Echo エコー R Romeo ロメオ
F Foxtrot フォクストロット S Sierra シエラ
G Golf ゴルフ T Tango タンゴ
H Hotel ホテル U Uniform ユニフォーム
I India インディア V Victor ビクター
J Juliet ジュリエット W Whisky ウィスキー
K Kilo キーロ X X-ray エックスレイ
L Lima リーマ Y Yankee ヤンキー
M Mike マイク Z Zulu ズール


数 字
Zero ジロ Seven セブン
Wun ワン Ait エイト
Too トゥー Niner ナイナー
Tree トリー Dayseemal デシマル
Fower フォアー 100 Hundred ハンドレッド
Fife ファイブ 1000 Tousand タウザンド
Six シックス